映画「アフタースクール」 予告編
ある場面や、ある写真を、まったくの予備知識なしで見たときの印象と、その背景を知ったうえで見た場合と、がらりと印象が変わることがある。
映画でいえば、かの名作「逢びき」の冒頭シーンとラストシーンは同じ。
中年の男女が会話しているが、そこに女性の口うるさい友人が割り込んできて・・・で始まるが、映画のラストシーンが冒頭のシーンになっていくのだが、この時に初めて、この男と女のシーンが、観客にとって「そうだったのか」という、当人たちにとってはわずかばかりの残された貴重な時間だったことがわかる。
邦画では「シーサイド・モーテル」の壁にかかっていたシルエット写真(右)には完全にだまされた。劇場内で為五郎(ハナ肇のギャグ)でなくても「あっ!」と小さい声を上げたfpdだった(笑)。
映画のキャッチコピーで、「だまされるな?」というのが時々あるが、だまされた映画の極致が「ユージュアル・サスペクツ」「シックス・センス」だった。
「スティング」もそうか。邦画では「蒲田行進曲」。
映画はラストシーンに工夫がある”オチ” がおもしろいのがいい。
”アフタースクール”は、”放課後”の意味だが、中高生ではなく、30代の大人になってからの放課後である。
曲者俳優が多く登場する。
母校で働く中学教師・神野(大泉洋)は、夏休み中も部活動のために出勤していた。
神野と木村は中学時代からの親友で、今朝も産気づいた木村の妻(常盤貴子)を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない木村の代わりに病院へ連れて行ったばかりであった。
神野は顔が知られている探偵の代わりに、木村の件を探偵に依頼してきた男を尾行する。その男は、木村が勤める梶山商事の上層部の人間で、その背後には社長(北見敏之)の存在があることが明らかになる。
彼らは探偵もよく知るヤクザの片岡(伊武雅刀)と繋がっていた。一流企業で働き、人のいい木村を信じる神野であったが、探偵は鼻で笑う。さらに捜索を続けていると、片岡が自身の経営する高級クラブで働いていた女・あゆみの行方を捜しているという情報が入り、そのクラブは梶山商事の人間が頻繁に利用していたことがわかる。
そのクラブに勤めていたという女を訪ねたところ、あゆみが消えた日に木村が店に来ていたとの情報を得る。探偵は、ヤクザの女に手を出した木村が、女房子どもを捨てて、女と一緒に逃げたのだと言う。
しかしそれでも神野は、彼はそんな奴ではないと探偵の考えを一蹴する。探偵は神野に、本当に友達の全てを知っているのかと問うが、木村の隠された側面を知ってしまった神野は、何も言い返すことができず、自宅に戻ることに。しかし、事件はここから、想像だにつかぬ展開が待ち受けていた・・・(HPより)。
俳優・女優は一流だが、ストーリーが、複雑なのかややだらだらと進行するために、緊迫感や、面白さが半減しているのが残念。ラストシーンのワンカットだけは、しゃれていたのだが・・・。
もう一度じっくり見てみたい。(あとで、再見して、面白さがわかった。)
★★
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