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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「セックスと嘘とビデオテープ」(1989)


セックスと嘘とビデオテープ」(Sex, Lies, and Videotape) 1989予告編
 
 
 セックスと嘘とビデオテープ」(Sex, Lies, and Videotape)は、1989年製作の今をときめくスティーブン・ソダーバーグの脚本・監督による、デビュー作であり、低予算のインディペンデント映画。今から23年前の映画だが、古臭さを全く感じさせない。
 
ソダバーグ監督はこの映画の製作当時、若干26歳で、この映画でサンダンス映画祭観客賞とカンヌ国際映画祭パルム・ドールを史上最年少(26歳)で受賞した。同じ”スティーブン”のスピルバーグの劇場映画デビュー作「激突!」も25歳の時の作品ということを考えると、才能ある監督は早熟でもある。
 
この映画、奇妙なタイトルと思っていたが、アメリカでは受けずに、ヨーロッパで受けたという。映画を見ると、確かにそんな印象だ。アメリカ社会を描く映画には、セラピスト(心理・精神カウンセラー)やロイヤー(弁護士)が多く登場するが、この映画では、どちらも登場する。
 
この映画はいい意味で裏切られる、無視できない佳作だ。タイトルから連想されるようなエロティック映画では全くなく、きわめてまじめな?深層心理まで迫った奥が深い映画だ。登場人物は、一貫してほぼ4人しか登場しない。その4人の心理描写が、深く、鋭い。
 
主な登場人物:
アンディ・マクダウェル:アン(ジョンの貞淑な妻だが、妹・シンシアとは不仲)
ジェームズ・スペイダー:グレアム(ジョンの学生時代の友人で、放浪癖?)
ピーター・ギャラガー:ジョン (アンの夫で、シンシアと浮気中)
ローラ・サン・ジャコモ:シンシア(アンの妹で、アンとは正反対の奔放・発展家で、ジョンと浮気、グレアムにもアプローチ)
 

主人公アンは、有能な
弁護士ジョンを夫に持ち、郊外の大きな邸宅に住む何不自由ない暮らしを送っていた。しかし、家庭ではセックスレス鬱病に悩み、精神科に通う日々。さらに、夫はアンの妹シンシアと不倫中。そんなある日、夫の大学時代の友人であるグレアムが家捜しのため数日泊まることに。
 

少々変わり者で
芸術家のような風貌をしたグレアムに興味を抱くアン。しかし、軽い気持ちで訪れた彼の家には不特定多数の女性が性的な問題について語っている奇妙なビデオテープの山があった・・・。グレアムは、アンに
自分はいつからか不能であることも告白する。
 
女の勘は鋭い(?)とは言うが、ジョンが浮気をしていると、あることがきっかけで確信したアンは、ジョンに直球で「あなた、浮気してい
るでしょう」と問いただしてからのジョンとアンの言葉の「攻防」に引きこまれる。
 
ジョンがあくまでも「嘘」でシラを切って、逃げ切るかに見えたが、グイグイと追い込んでいくアンの徹底した追求が小気味いい(笑)ってfpdは男だが・・・爆。
 
最後に動かぬ証拠を突きつけられた時のジョンの行動・反応は・・・。
 
アンは離婚をジョンに突きつけ、その結末は・・・。
 
人物を掘り下げた映画は、見ごたえがある。
低予算でも「人を動かす」映画はあることを証明している。
 
なかなか引き込まれる映画だった。
ポニーさん流にいえば「今頃みたのか俺」シリーズに入るような、タイトルに惑わされて見逃してしまいそうな映画だが、未見の人におすすめ映画ではある。昨日「IMAGICA BS」で夜11時から放送があったので見た(IMAGICA BSでは、GW期間無料放送だった!笑)。こういう映画は一人で深夜に見るのにふさわしい(爆)。
 
 
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