「SP 革命篇」では、与党幹事長を演じた香川照之(右)
NHKからフリーになったニュースキャスターでフリー・アナの堀尾正明が、先日の夕刊フジで、「香川照之は、日本で一番忙しい俳優の一人」と表現していた。「これぞプロの演技だ」といつも感心させられるという。まさに同感だ。
「坂の上の雲」では、正岡子規を演じているが、ダジャレではないが子規の死期に際して、体重を17キロも減量したという。一日の食事は、ほぼ朝食だけで、夜などは、飲みに行ってすすめられても食事はほとんどとらないのだという。共演の女優が子規の背中をさするシーンがあるらしいが、やせ細って(洗濯板のように)骨がでていて驚いたという。
香川照之のすごいところは、「役を演じる」と思った瞬間に俳優は「うそをつく」ことになり、その役になりきるためには、「どこまで演じることを止められるかが勝負」だというのだ。俳優とその役が限りなく同一化したときに「演じなくて済む」ということになる。(かっこよくセリフを言おうとか、名演技をしてやろうなどと思ったら、嘘っぽくなる・・・SMAPの人気者にもいたな。)
俳優業として、香川が「親父」としているのが松田優作だという。自分は、松田優作から渡されたバトンを受け継いでいるのだという。それは、「我」の塊を捨てること。俳優は、矢印(➱)がいつも自分を向いていると信じて仕事をしているという。自分もそうだったという。
それを全否定したのが松田優作だったという。スクリーンに映っていない時の現場の雰囲気をいかに伝えられるかだという。
カメラが回っていないときに、現場のスタッフと「この映画を作りたい」という情熱で一つになれるかどうかだというのだ。カメラが回っていないときに「お前はスタッフワークを考えているか」だという。「この役者をぜひカメラで撮りたい、声を録音したい、いい顔に見せたい」とスタッフに思ってもらえるかどうかだという。
香川は「僕は目が覚めましたね。俳優はどんな職業よりも低い職業」という意識を持てるか、プライドを捨てられるか、が勝負だという。
この香川にとっては、東大卒とか、梨園の出身などという肩書は、邪魔以外の何物でもないようだ。
ほんと、”いい面構えをしている”(笑)。
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