2009年度の外国映画では、高く評価された作品で、見たいと思っていたが、劇場前に行って、韓国のおばさん風の女優のアップを見て、敬遠していた作品だった(笑)。日本でいえば、余貴美子のように演技派で、韓国では国民的な女優だとか。
途中のサスペンスを盛り上げるような、ジャズのトランペットの音楽や、ヒッチコックのような展開と、カメラワークは映画ファンには、たまらないだろう。
凄惨な女子高生殺人事件に巻き込まれ、その容疑者となった息子と、息子の無実を信じて真犯人を追う母の姿を追ったヒューマン・サスペンス。
母を演じるのは、“韓国の母”と称され国民的人気を誇るベテラン女優キム・ヘジャ。
特に、目の演技がすごい。
何があっても子供を守りぬく強い信念を体現する、その演技は圧巻だった。息子トジュンを演じるのは、映画出演は5年ぶりとなる人気俳優ウォンビン。
兵役後、復帰第1作だという。そんな新旧実力派の名演を得て、人間の善と悪を露わにした見ごたえのある作品だ。
☆☆☆