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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ガラスの墓標」(1969)</span>

 


1970年前後のどちらかというとマイナーなB級映画が続きます。
 
ガラスの墓標」(1969)は、セルジュ・ゲンズブールジェーン・バーキンが共演したエロティックなフィルム・ノワール
 
公開時劇場で見た。
 
殺し屋稼業の二人のコンビに女がー人割って入った。ヤクザな仕事に浮き身をやつしながらも人生に疑問を感じる青年を通し、青春の荒廃と倦怠、そして新しい愛のあり方「ラムール・リーブル(自由愛)」を新鮮なタッチで描いた。
 
製作はアンドレ・ドバール、監督は新人のピエール・コラルニック、F・S・ジルベールの原作をフランツ・アンドレ・ブルジョが脚色、撮影はウィリー・クラント、音楽は主演であり、日本で放送禁止となった話題のエロ・シャンソン「ジュ・テーム~モワ・ノン・プリュ」のセルジュ・ゲンズブールが各々担当。
 
その曲はこちら:http://youtu.be/Cxry2lhpWV8
 
出演は、ゲンズブールと「カトマンズの恋人」のジェーン・バーキン、ポップ・シンガーのポール・ニコラス、「ハロー・グッドバイ」のクルト・ユルゲンス、「告白」のガブリエレ・フェルゼッティなど。
 
アメリカからパリへ飛んだマフィアの殺し屋セルジュの次なる目標は麻薬組織のボスだった。だが返り討ちにあったセルジュは傷を負い、飛行機の中で知り合った大使の娘ジェーンに世話になる。時経ずして深い仲になる二人だが、組織との戦いはまだ終わっていなかった・・・。
 
ピエール・コラルニック監督は、麻薬工場になっている養鶏場での銃撃戦などにスタイリッシュな映像感覚を見せる。映画の魅力はジェーン・バーキン。あまりにも官能的すぎるという理由で話題を呼んだ二人のデュエット曲「ジュ・テーム、ジュ・テーム」。二人の醸し出すエロティックな雰囲気は強烈だった。1996年のリバイバル後に初リリースされたビデオはヘア解禁版だった。

 
ジェーン・バーキンは、「太陽が知っている」「カトマンズの恋人」などで見ていたが、「ガラスの墓標」では、物憂げな表情や陰鬱さというのがにじんでいた。そのさらに数年前のモニカ・ヴィッティジュリアンさんのお気に入り女優!)を思わせるような雰囲気があった。
 
ガブリエル・フェルゼッティは「告白」などに出ていたが、この映画でも貫禄を見せていた。ドイツの名優、クルト・ユルゲンスは、渋い役だった。
 
ゲンズブールはとぼけた役がうまい。
                                                              ジェーン・バーキン