「テイキング・ライブス」(予告編)
原題のTaking Livesは、“人生の乗っ取り”といった意味だが、それをただカタカナにしている邦題では分かりにくい。「FBI捜査官イリアナ・スコット」か、別のタイトルの方がいいかも。
1983年、カナダ。マーティン・アッシャーという一人の少年が家を出た。
数日後、母親のもとに彼が交通事故で死亡したという知らせが届く。
モントリオール警察のルクレアはFBIに捜査協力を要請、特別捜査官イリアナ・スコット(アンジェリーナ・ジョリー)が派遣されてくる。イリアナは殺人現場と死体、あるいは現場の写真だけで犯人像を分析するプロファイリングの専門家だった。
死体が発見された現場に横たわり、犯人像を絞り込むイリアナ。徐々に捜査は進展するが、その矢先に第二の殺人事件が発生する。イリアナはこの事件の目撃者、ジェームズ・コスタ(イーサン・ホーク)を尋問する。一方で「19年前に死んだはずの息子を、今日目撃した」という老婦人アッシャー夫人(ジーナ・ローランズ)が現れた。
そして、イリアナは、マーティン・アッシャーが、次々に人々を殺して、そのアイデンティティを乗っ取っていて、彼の次の目標が、コスタらしいと推理する。警察は、その推理に従い、コスタに協力してもらって、コスタを餌に、アッシャーを捕らえようとする・・・。
犠牲者の人生を乗っ取りながら殺人を繰り返し、その男になりすます犯人と、独自の捜査方法で犯人を追い詰めるプロファイリングのプロの、静かで熱い戦いを描くサスペンス。じわじわと犯人像に近づいていくストーリー展開にも惹きつけられる。
共演はイーサン・ホークで「恋人までの距離」(1995)とはだいぶイメージが異なるサイコ・キラーを演じている。かつての「サイコ」のトニ・パキ(アンソニー・パ―キンス)を思わせる異常性格者ぶりだ。(おっとネタバレ)
ほかにキーファー・サザーランドなどが出演。
有能なFBI捜査官だったが、犯人との不適切な関係と犯人を取り逃がした責任で、FBIを解雇されたスコットだったが、静かに暮らしていたスコットの7カ月後に、事件の結末が訪れる。あっと驚きのどんでん返しのラストシーンだった。面白い。
☆☆☆
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