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<span itemprop="headline">「トレイター 大国の敵」(2008、米国映画、劇場未公開)</span>

「トレイター大国の敵」(TRAITOR、2008年アメリカ映画)
(劇場未公開)

 
出演: ドン・チードルガイ・ピアース
    ジェフ・ダニエルズ、サイード・タグマウイ
    ニール・マクドノウ、アーチー・パンジャビ、アルイ・カーン
 
世界を舞台に無差別自爆テロを画策するムスリム過激テログループと、FBIの闘いを描いたクライムアクション。
 

ストーリー:
ドン・チード演じるサミール・ホーンはスーダン生れで、幼い時に車の爆発で家族を亡くし、アメリカへ。しかし、敬虔なムスリム教徒であるサミールはアメリカ社会になじめずドロップアウト
 
軍の経験を活かしてフリーランスの武器商人に。爆発物が専門。イエメンで取引をしてたところに、警察隊が突入。テロリストの一味と目され、イエメンの刑務所に収監。FBIが、協力と引き換えに釈放させてやるとオファーしたが、サミールはこれを蹴飛ばす。
 
刑務所でムスリムテロ分子であるオマーと仲良くなり、兄弟の契りを交わした。
オマーの仲間の協力を得て脱走。オマーはサミールを自分の親分に引き合わせた。サミールはテロリストの仲間となる。
 
手始めに、二ースのアメリカ大使館を爆破、大きな信用を得る。アメリカ国内で行われる予定の同時多発テロ作戦の首謀者に抜擢される。オマーといっしょにカナダから入国した。アメリカ全土に、すでに殉教者となる仲間を集めていて、30台のバスにそれぞれ乗り込み、同じ時間に同時に爆発させるというテロの計画が実行されようとしていた。
 
一方、これを追うFBI捜査官のクレイトン(ガイ・ピアース)は宗教者を父に持つという家系の男で、アラブの文化に詳しく、一般的なアメリカ人よりもムスリムに対する理解がある。彼はサミールを執拗に追いかける。
 
世界をまたにかけたテロリストアクションが展開される。
 
実際に2001年に無差別同時テロがあったことを思うと、この映画のテロリストの動きは、真実味がある。テロリスト側では、数年かけて、自爆テロに参加する殉教者を集めていた。ヨーロッパ、カナダ、メキシコ、アメリカを舞台に、緊張感あふれる音楽で、引き込まれる。
 
しかし、最後にテロに加担していたサミールは、アラーの神の信仰がテロに利用されていたことを知り、メールに細工をして、バスの同時多発テロのグループを分散させずに、1台のバスに集約するように手配して、1台のバスの爆発のみにとどめた。
 
ドン・チードルといえば、「オーシャンズ11」シリーズのジョージ・クルーニー率いるメンバーの一人。「ホテル ルワンダ」(未見)で主演を果たしている。ガイ・ピアースは、「LAコンフィデンシャル」で、上昇志向の強い警察官を演じて印象に残る。
 
映画は、テロの恐ろしさなどをリアルに描いている。劇場公開されなかったのは、テロなどの題材が、日本では受け入れられず、ヒットしないと思われたのか。
 
監督・脚本は「デイ・アフター・トゥモロー」の脚本を担当したジェフリー・ナチマノッフ。