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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「50歳の恋愛白書」(2010)

50歳の恋愛白書」(2010)は、今年2月に劇場公開された。
 主演を演じるのはロビン・ライト・ペン。美女として知られるモニカ・べルッチウイノナ・ライダー、ベテラン女優のジュリアン・ムーア、往年の名俳優アラン・アーキンキアヌ・リーブスなど有名俳優が出演しているのと、“50歳”というタイトルに興味を持ち、DVDで見た。なかなか見ごたえのある映画だった。
 
映画の原題は、邦題とは似ても似つかぬ(爆)「The Private Lives of Pippa Lee」(ピッパ・リーの知られざる生涯)だ。
 
50歳のピッパ・リー(ロビン・ライト・ペン)30歳年上のベストセラー作家の夫ハーブ(アラン・アーキン)と、成長した2人の子供を持ち、理想的な生活を送っていた。しかしピッパには、周囲の誰も知らない過去があった。
 
ピッパの顔の大アップから始まる。アメリカ人女性の50歳は、やや額にしわもあり、目じりにも小じわ、口紅をつけて・・・。ピッパの独白で始まる。「私にも複数の人生がある。まず一から話しましょう。・・・」
 
自己中心的な父と薬物中毒の母に育てられたピッパ(子ども時代はブレイク・ライヴリー)10代のころ家を出て、ニューヨークに住むレズビアンの叔母の元へ行く。そこで叔母が可愛がっている女性カット(ジュリアン・ムーア)に影響を受け、麻薬とセックスに溺れていく。
 
自堕落的に生きていたピッパは、30歳年上のハーブと出会う。徐々にハーブに惹かれていったピッパは、ハーブの奥さんだった美人女性(モニカ・ベルッチ)は、また夫に新しい愛人ができたと思い、ふたりの前で、拳銃で自殺してしまう。ピッパは、そのことがトラウマになるものの、ハーブと結婚し、幸せな家庭を築いていく。
 
子供たちが成長すると、ハーブが心臓発作に襲われるようになり、2人はマンハッタンからコネチカットに移る。しかしそこは引退した高齢者ばかりのコミュニティで、明らかに浮いているピッパは、不眠症に悩まされるようになる。
 
そんなとき、近所の女性の息子で、15歳年下のクリス(キアヌ・リーヴス)と出会う。評判のよくないクリスに対し、ピッパは不思議と嫌悪感を抱かなかった。ある日、ピッパは夫のオフィスを突然訪れ、夫がピッパの友人である若い女と不実を働いているのを目撃してしまう。ピッパは幸せな生活が崩壊するのを感じながら、クリスとの関係に希望を見出していく・・・(HPより)。
 
昔は人生50年。
今は人生80年。50歳は、人生の半ば。この映画の主人公ピッパは、30歳も年上の夫には良き妻を演じて尽くしてきたが、なにか心に空洞があった。夫を静かに家族で送りだし、新たな人生に踏み出すピッパ。新たな未来を探すために、クリスと車で旅に出ることに。子供たちには、また帰ってくると言い残すが。そこには、不安もあるが、希望もあり、若々しいピッパがあった。
 
アメリカ人夫婦の生活を映画で見ていると、普通に会話していると思った次の瞬間、なにか言葉の行き違いがあると、テーブルを叩いて感情的になり、わめく。そして、さっきはごめんとなって、また、普通に戻る。言葉ですべてを伝えなければならない(日本人にとっては、苦手な一面だ。爆)。この映画では、ピッパを演じるロビン・ライト・ペンが、年齢にあった名演をみせる。ロビン・ライトが本名だったが、ショーン・ペンと結婚して、ロビン・ライト・ペンとなった(現在は離婚)。映画では「フォレスト・ガンプ」「デブラ・ウインガーを探して」などで見ていたが、あまり印象はなかった。アラン・アーキンは、かつての「暗くなるまで待って」「キャッチ22」が印象に残るが、最近では、「ゲット・スマート」などに出ていた。
 
50歳の恋愛白書」というタイトルは、あまりいいとはいえない(笑)。「いちご白書」は良かったが。
 
出演:
マイク・バインダーSam Shapiro
ウィノナ・ライダーSandra Dulles
マリア・ベロSuky Sarkissian
キアヌ・リーヴスChris Nadeau
ロビン・ワイガートTrish Sarkissian
ティム・ギニーDes Sarkissian
ゾエ・カザンGrace Lee
マデリーン・マクナルティYoung Pippa - Age 7