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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ブロークン・フラワーズ」(2005、2006公開)</span>

 
ブロークン・フラワーズ(2005、日本公開2006年春)は、「ミステリー・トレイン」などで知られるジム・ジャームッシュ監督のアメリカ映画。ポーカー・フェースで、中年男の哀愁を漂わせるビル・マーレイが主演(「ゴースト・バスターズ」「ロスト・イン・トランスレーション」)。
恋人(ジュリーデルビー)に愛想を尽かされ去られてしまったドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)のもとに、一通のピンクの手紙が届いた。封筒の中にはピンクの便せん。そして赤い字で「あなたと別れて20年。息子は19歳。あなたの子です」と書かれていた!
差出人の名はない。お節介な隣人ウィンストンの手はずで、かつてのモテ男、ドンはピンクの手紙の手がかりを求めて旅に出ることに。果たしてドンの息子は実在するのか。彼は当時付き合っていた元カノ4人を訪ねていくが、その現在は、また反応やいかに・・・?。
昔の彼女を、20年ぶりに次々に飛行機やレンタカーを使ってまで、訪ねていく・・というのも、どうかと思うが、今は経済的にゆとりがあり、独身を通してきた中年男にとっては、現実逃避もあったかもしれない。とにかく無気力人間に成り下がっているドンだったのだ。

映画は、カンヌ国際映画祭グランプリに輝いた。ドン・ジョンストンの旅に彩りを添える、シャロン・ストーンジェシカ・ラングなど元恋人たちは華やかでゴージャスだが、中には・・・。無味乾燥の日常から旅に出た主人公がたどり着いた先には・・・?
映画は、昔懐かしいタイプライターの打つ音から始まる。映画のクレジットも、タイプ文字で、一部の文字が欠けていたり、インクが薄かったり、いまのパソコンとは隔世の感がある。
音楽も、雰囲気を盛り上げている。
ストーリー的には面白いが、エンディングが、やや中途半端な気がした・・・。
 
女優陣では、ジュリー・デルビーが最初の数分間の出演だが、フランス人ながら、アメリカ映画でも違和感がない。デルビーといえば「恋人までの距離(ディスタンス)」(1995年、のちに「ビフォア・サンライズ」にタイトル変更)と、その続編「ビフォア・サンセット」(2004年)が印象に残る。
ジェシカ・ラングは、この映画では、動物とコミュニケーションができるという能力を持ち、成功している。シャロン・ストーンというと、悪女のイメージだが、この映画では、夫を交通事故で亡くしながらも、娘と明るく暮らしていて、派手さはないが前向きに堅実に生きている様子を好演している。
★★(ちょっと辛い評価も、時間あればおすすめ)