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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「告白」(2010)・・・今年一番の邦画!(エンタテイメントNo.1)

 
 
原作を読んでから、映画を観た。
 
1年B組の担任、森口先生を演じた松たか子の演技に尽きるといってもいいほどの、さまざまなすばらしい演技。たんたんと語って、興奮した話し方でもなく、冷静で、自分の幼い娘を殺された母として、犯人を追い詰めていくプロセスが、まさにエンタテイメント・・・。
 
“なーんてね”という言葉が、この映画には、少なくとも3回以上登場する。とくに一番最後に発せられる、このセリフの意味は一瞬「おや」と思う、まったく意外で意表を突く言葉で、おもしろい。
 
TVの3年B組金八先生とは大きく異なり、この1年B組は、荒れている。しかし、先生に従っているふりをするなど、かなりしたたかな面も持っている。
 
この映画、もしくは原作についての多くのコメントで、後味が悪いとか、救いようがないとか言った言葉が目に付いたが、決してそうは思わなかった。映画としてのエンタテイメント性は群を抜く面白さ。
 
松たか子が、道を歩きながら、娘を殺された事実を思い出し、慟哭して、座り込んで、絶望の悲しみのどん底にあるような姿を見せたかと思うと、すぐに起き上がり「○○らしい!」と立ち上がるのである。その気持の切り替えのすごさ!
 
犯人Aの最大の弱点をつかんで、そこを完膚なきまでに、容赦なく打ち砕き、「これは、あなたの(犯人Aの)更生への第一歩よ」と語る松たか子のたたみかけはすごい。
 
犯人Aは、自らを天才科学者と思い、他の生徒は、馬鹿ばかりと見下していたが、いくら科学分野で、優秀だといっても、人間的には、まだ13歳の子供。復讐を完遂しようとする森口先生には到底かなわない。
 
すさまじいラストシーンは、3Dもかなわないほどの、目が覚める映像が・・・!
 
そのショックは、「パチンではなく、カーーーーン!」だった(笑)。この意味は、映画を観た人はわかるところ。
 
今年も、もう折り返し地点の6月。
今の時点では、邦画の最大の話題作で、主演女優部門の演技ということでは、ダントツ1位の松たか子でしょう(笑)。
 
映画では、偏見の目で見られている「HIV」(ヒト免疫不全ウイルスHuman Immunodeficiency Virus)に対する認識が、かなり間違った受け取られかたをしていると語られている。13歳以下は、殺人を犯しても、罪を問われず、法に守られるという法律的な矛盾もテーマの一つとなっている。
 
スローモーションや、時計の逆戻りのシーン、全編に流れる音楽もリズミカルで印象に残る。
 
映画はこうでなくちゃぁ、・・・・・なーーんてね(爆)。癖になりそうな、言葉と、松たか子の演技。 
 
主な出演:
森口 悠子 - 松たか子
寺田 良輝(ウェルテル) - 岡田将生
下村 優子(少年Bの母) - 木村佳乃
森口 愛美 - 芦田愛菜
桜宮 正義 - 山口馬木也
戸倉 - 高橋努
少年Aの父 - 新井浩文
少年Aの母 - 黒田育世
少年Aの継母 - 山田キヌヲ
教授 - 鈴木惣一朗
教授の教え子 - 金井勇太
テレビの声 - 山野井仁
 
☆☆☆☆
 
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