北野武作品というだけで、これまで敬遠してきた(笑)。 好みが分かれる監督です。独自の世界観、映画感が欧州では、高く評価されているようですが・・・。どうも相性が合わないようで…爆。 「アキレスと亀」に食指が動いたのは、出演陣。 出ている俳優を見れば、わかる人にはわかる?(爆) 麻生久美子が出ていました。出番は少ないですが、いつもの麻生でした。 ある程度の年配になってビートたけしが演じている売れない画家の少年時代は、母親が亡くなり親戚に預けられ、そこでは、絵ばかり描いていることを、おじさん(大杉漣)にどなられながら少年時代を送る。が、やがてその家も出ていく・・・。大杉漣は、北野組といわれる一人のようですが、この映画では、怒りっぽい性格で、引き取った少年にも、頭をこづいたり、荒れた態度で接する。実にうまい俳優です。また、ワンシーンながら暴力団の組員の役で凄味を見せているのが寺島進。あまりにもすごいヤクザも真っ青の形相! ストーリー: 裕福な家庭に生まれながら、突然の両親の死によってひとりぼっちになってしまった真知寿(まちず)少年(吉岡澪皇)。 それ以来、彼はずっと描いてきた“画家になる”という夢だけを人生の指針として生きることにした。やがて、そんな真知寿(柳憂怜)の前に、一人の理解者が現れる。 絵に対する彼の純粋さに心惹かれた幸子(麻生久美子)。2人は結ばれ、画家の夢は夫婦の夢となる。だが、彼の作品は全く評価されることなく、2人の創作活動は次第に街や警察をも巻き込むほどにエスカレートしていき、家庭崩壊の危機にまで直面していくのだが・・・。 |
出演: ほかの北野作品と比べると、わかりやすいといわれる映画だったが、主人公が ”変わった”絵を描くために、いろいろと挑戦するが、そこまでやるかというのが、正直なところ。 映画の中でも、芸術家というのは変わり種が多いということか。なかなか理解しがたい。 コーラの壊れたあきカンをバザーに並べて「200,000円」と書いたり、風呂場で、奥さんに頭を水の中に抑え込んでもらい、息苦しい中で絵を描いたり・・・。 「アキレス」と「亀」では歩く速度が全く違うが、アキレスは亀に追いつけないというパラドックスをタイトルにした。映画の最後には、それでも「アキレスが亀に追いついた」とクレジットが出るが・・・。 ラストシーンは 余韻がありよかったが・・・。 ★★ |