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<span itemprop="headline">映画「イングロリアス・バスターズ」(2009)</span>


クエンティン・タランティーノのしばらくぶりの(数年に1本の寡作監督)新作「イングロリアス
バスターズ」を12月1日映画ディに見た。見終わってみればいい意味で「フーーム」ですが、
なかなか娯楽映画として、ひきつけられる面白さだった。

イングロリアス・バスターズ」は、見所がたくさんあり、クエンティン・タランティーノ監督が、またしても、やってくれた・・・という映画で、タラ監督の作品の中では、最大のヒット(興行収入)となっているという。 

とにかく、面白い。

もともと、1976年のイタリア映画「地獄のバスターズ」(The Inglorious Bastards)を下敷きにしているのだとか。

この映画では、主役はブラッド・ピットのはずで、これまでにない少々”飛んでる”役柄だが、それをはるかに上回る一癖・二癖もある、すごい俳優が現れた。

最初から最後まで、釘付けとなってしまった「脇役」ながら、完全に主役を食ってしまったクリストフ・ヴァルツという俳優だ。

調べたら、このヴァルツは、2009年度カンヌ国際映画際・男優賞を受賞している。

もし、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされることがあるなら、ほぼ間違いなく受賞するかもしれない。この俳優を発見しただけでも、大満足の映画だった。



すばらしく魅力的で、語学の天才ぶりも見せ付けたクリストフ・ヴァルツ。誰かに似ていると思ったら、俳優の寺島進だ(笑)。数ヶ国語を操るという点を除けば。

映画では、フランスが舞台で、フランス語が多く話されるが、占領しているナチスのドイツ語、さらに
ユダヤアメリカ人の一群「バスターズ」は英語、さらに、イタリア語も・・・。しばらくぶりに、ドイツ語が聞けたのがうれしくなった(笑)。

舞台は1941年、ナチス占領下のフランス。

静かな田園地帯。郊外の一家族のもとに、ナチスの兵隊が訪れる。

その兵を指揮する人物(クリストフ・ヴァルツ)は、「ユダヤ・ハンター」と恐れられ、嗅覚が鋭い。その家族が、ユダヤ家族を匿っていることを察知する・・・。 このあたりは、“ハンター”と家族の心理合戦が見所となっている。

ハンターの将校が「助かりたければ、ユダヤ家族が何処にいるか指で指し示せ」と迫る。 このあたりの緊張感・・・。

一家を殺された少女・ショーシャナ(メラニー・ロラン)は、かろうじて生き延び、パリの劇場の若き支配人として身分を隠しながら、ナチスを根絶やしにする壮大な復讐計画を進めるのだった。

一方、時を同じくして、アルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)率いるユダヤアメリカ人兵士の特殊部隊が、各地でナチスを次々と始末していた。その残虐な手口から“バスターズ”と呼ばれ、恐れられる彼らは、ドイツ人女優になりすました英国スパイと共に、打倒ナチスの極秘ミッションに参加する。

周到な復讐計画を進めるショーシャナと、ナチスを片っ端から始末するバスターズ。バスターズたちの始末の仕方が、すさまじい(書けません!)。 それぞれの作戦が、劇場で開催される、ヒトラー総統ほかのナチスの幹部を招いたナチのプロパガンダ映画のプレミア上映会で交錯する・・・。

映画は、冒頭から有名な音楽でスタートする。

ジョン・ウエイン主演の西部劇の曲がかぶさる。

途中、マカロニウエスタンのような雰囲気や、映画音楽のスタンダード曲などが使われ、映画ファンをにんまりさせる。

この映画では、ブラッド・ピットが、これまでにない役柄で、貫禄すら感じられる ”バスターズ“のリーダーを演じている。二人の女優も魅力的だ。女劇場主を演じるメラニー・ロランという女優は、往年のカトリーヌ・ドヌーブを思わせるような美貌で、芯の強さを見せる。


メラニー・ロランは、顔の表情の演技がすばらしい(笑)



映画の中で、大女優の役柄を演じるダイアン・クルーガーは、スパイの役どころを貫禄を持って演じている。


気の弱い人、残酷シーンが苦手な人、お子様?は、間違っても見ないほうがいいでしょう(笑)。
キル・ビル」を上回るシーンが出てきますので、ご注意のほどを・・・。

☆☆☆☆