「許されざる者」(原題:Unforgiven、1992)は、監督・主演がクリント・イーストウッド。見ごたえがあった。イーストウッドが、師と仰ぐドン・シーゲルとセルジオ・レオーネの両監督に捧げたという「最後の西部劇」である。重苦しい印象があって、躊躇していた作品のひとつだったが、今日見ました(笑)。
イーストウッドが俳優としての地位を獲得したのは,紛れもなく西部劇。
もともとTVの西部劇「ローハイド」で人気を得たが、映画スターになったのは、セルジオ・レオーネ監督によるマカロニ・ウエスタンやドン・シーゲル作品によってだった。思いいれの深い西部劇を、先師の代わりに受け継いだ映画である。
イーストウッドは、年齢的にも、この映画の撮影時にはすでに62歳。ガンマンを演じるにはぎりぎりの年齢。銃を捨て密かに暮らしていた老ガンマン、マニー(クリント・イーストウッド)が、償金稼ぎのために再び銃を取る姿を描いている。
撮影がすばらしく、「シェーン」などの往年の西部劇を髣髴とさせる景色の美しさに目を見張る。
撮影がすばらしく、「シェーン」などの往年の西部劇を髣髴とさせる景色の美しさに目を見張る。
“許されざる者“ とは、娼婦に傷を負わせた2人組の悪党というよりも、街を牛耳る非道・非情な保安官、リトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)。マニーは、自身の子供二人のために賞金稼ぎを行うが、町をリトル・ビルの横暴から救うというのが目的でもあった。顔を傷つけられた娼婦フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)は、マニーにひかれ、後にマニーと暮らし、仕事もうまくいったという・・・。
ジーン・ハックマンが、悪党・保安官を好演。この30年以上、あらゆる分野の映画で
主役を張って、一番息が長い俳優になりました。
主役を張って、一番息が長い俳優になりました。
全体がドンパチの撃ち合いよりも、ドラマに重きを置いていて、重厚さがある。
この映画以降、純粋な西部劇は、現れていない。
この映画以降、純粋な西部劇は、現れていない。
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