「ブラック・ダリア」は2006年10月に公開されたが、見逃していて、きょう見ることができた。
ジェイムズ・エルロイの「LAコンフィデンシャル」など「LA」4部作の1つということで期待していたが、個人的には「LAコンフィデンシャル」のほうがわくわくさせられた。原作も読んでいたせいかもしれない。
「ブラック・ダリア」の監督は、「殺しのドレス」「アンタッチャブル」などの巨匠ブライアン・デ・パルマ。エルロイ原作ということで、雰囲気は「LAコンフィデンシャル」に近いものがあり、映画には引き込まれた。
かつて、プロボクサーだった二人の警官、バッキー(ジョシュ・ハーネット)とリー(アロン・エッカート)は、ロス市警のPR試合で、対戦し、急速に接近する。仕事上でもバッキーは年長のリーに引き抜かれ、特捜課でコンビを組むことになる。
2人が事件の捜査に乗り出すが、リーはこの事件に異常な執着を抱き始める。
1947年、ロスを震撼させた猟奇殺人事件、「ブラック・ダリア」事件を基に、この迷宮入り事件をノワール小説として、ジェイムズ・エルロイが書き上げた小説を映画化したものだ。
事件に魅了されて、人生を狂わせていく若い刑事2人の重厚なドラマが描かれていく。
主人公2人と三角関係に陥るケイをエレガントに演じたスカーレット・ヨハンソン、捜査線上に浮かび上がる大富豪の娘を演じたヒラリー・スワンクの二人の女優の美しさが光っている。
ヨハンソンは、現在のハリウッド女優の中では若手ながら、昔の往年のハリウッド大女優の風格もあるようだ。1940年代の時代背景などが全体的に重厚に描かれている。音楽も引き付けられた。