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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「アマルフィ 女神の報酬」(2009)</span>


アマルフィ 女神の報酬」(2009)を昨日(7月21日)観た。

この映画を観た人は、アマルフィに行って見たくなる!?(笑)

アマルフィとは、イタリア随一の奇観を誇るアマルフィ海岸線30キロに及ぶ町のこと。
海に沿ってカーブの多い山腹を走り、眼下は断崖絶壁で、目もくらみそうな高い吊り橋
が架かり、激しい波しぶきをあげている。

崖の下に別荘の白い家並みがあり、斜面にへばりつくように漁村加点在する。

10~11世紀にはヴェネツィアジェノヴァと肩を並べる海運都市であったという切り立った岩礁に、
イスラム風の箱形の家が並ぶポジターノ、切りたった崖が迫る「フローレ峡谷」、波にえぐられた
「エメラルド洞穴」などとともに、ダイナミックな光景を展開する。

映画では、空からの俯瞰撮影が目を釘付けにするほどの美しさである。
そのときにかぶさるテーマ音楽!



アマルフィ 女神の報酬」は、オール・イタリア・ロケの日本映画で、見ごたえ十分の大作だ。
主題歌を歌うサラ・ブライトマン(本人役で出演)の「Time to say good bye」が、
何回も劇中流れ、全体のムードを盛り上げている。




イタリアの名所、観光地が次々に登場するシーンは見もの。

映画は、時間の経過とともに、事件の全貌が見えてくるというサスペンスに
満ちており、邦人の子供誘拐事件をめぐって、背後にある動機が明らかに
なっていく。

最近の邦画としては珍しく、イタリアのスタッフと協力して、大掛かりな
撮影となって、外国映画(イタリア映画)を見ていると錯覚するほどの
スケールを感じさせる。

謎解きの面白さもある。小道具(監視カメラ、GPS=位置確認=システム搭載の
ピン、雪など・・・)がうまく使われている。

イタリアの観光、名所を印象付けた映画では「ローマの休日」「旅情」があるが、
アマルフィ」も、その点では、すばらしい!

黒田(織田)は一匹狼で外務省の中では異端な存在のようだ。
イタリアに赴任直後に、邦人の娘誘拐事件に巻き込まれ、その母親である矢上(天海)
と行動をともにするが・・・。

黒田が、今回の事件のあとで、南米に異動になったとき、「日本に帰る機会が
会ったら、御礼をしたい」という矢上の申し出を、「(日本に)帰ることはない」
と拒否。「そういうと思った」(矢上)など、双方にとって微妙な関係を臭わせた(笑)。

天海祐希の気の強そうな表情から微笑まで、なかなかよかった。

とくに、あっと驚く展開に変わったときは、「うわー、こんなことに」と、面白い展開に
釘付けとなった。黒田は、イタリア人の警察から、イタリアに残らないかと
誘われたが「あんたの部下じゃ、いやだ」といって、振り返ることなく、次の
勤務地、南アメリカに向かった。「また、独身だな!」という警察官の声が
背中に響くが、黒田のプライベートに関しては、明らかではない。

劇中、無言で、矢上を心配そうに見つめる目は、特別な感情を持っていたのか・・・
想像するしかない。

突っ込みを入れれば、”女神の報酬”って何だ!?

☆☆☆☆


出演(配役):

黒田康作(駐イタリア日本大使館一等書記官) - 織田裕二
矢上紗江子(旅行者 元看護士) - 天海祐希
矢上まどか(旅行者 紗江子の娘) - 大森絢音
安達香苗(駐イタリア大使館研修生) - 戸田恵梨香
藤井昌樹(紗江子を支える商社マン) - 佐藤浩市
羽場良美(駐イタリア日本大使館員) - 大塚寧々
谷本幹安(駐イタリア日本大使館員) - 伊藤淳史
西野道生(駐イタリア日本大使館参事官) - 佐野史郎
菊原清文(駐イタリア特命全権大使) - 小野寺昭
川越 亘(外務大臣) - 平田満
片岡博嗣(外務事務次官) - 中井貴一(声の出演)
サラ・ブライトマン(本人役)
佐伯章悟(フリーライター) - 福山雅治(特別出演)


☆☆☆