「黒いジャガー」(原題:Shaft, 1971 )は、犯罪の多発するニューヨークを舞台に、黒人私立探偵ジョン・シャフトが活躍するブラック・パワー・ムービー(黒人パワーを肯定的に捉え、黒人の観客層にアピールする映画)の代表作。主演は、リチャード・ラウンドツリー。
それまでの黒人が登場する映画といえば、シドニー・ポワチエの「招かれざる客」「夜の大捜査線」など、人種偏見がテーマとなる映画が大半だった。ところが1970年代に入ってブラック・パワー・ムービーが台頭していった。
「黒いジャガー」では、監督のゴードン・パークスから、主演のリチャード・ラウンドツリー以下スタッフのほとんどを黒人で固めている。アイザック・ヘイズが作曲した「黒いジャガーのテーマ」は大ヒットし、アカデミー賞・歌曲賞を受賞した。