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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">&#039;00年代(69)「ブロークバック・マウンテン」(2005)</span>

ブロークバック・マウンテン」(2005)は、見ないだろうと決めていた映画でしたが、一応見ました(笑)。映画としては、見ごたえのある佳作かもしれません。

この映画、ゲイの純愛を描いた現代版の西部劇ともいえますが、大自然の映像美が際立つ 
ブロークバック・マウンテン”そのものが主役のような気がしました。

奥が深い映画ということはいえます。

映画は、ゆったりとしたペースで、音楽もゆるやかに進んでいき、自然の美しさが描かれ、二人のカウボーイが、何週間かキャンプで羊番をするうちに、許されぬ関係に・・・という展開。一時の過ちでなく、この二人の感情は、それぞれが結婚したあとも20年間も続くというところが、驚きです。哀しいサガというのか。(かりに)男女間の感情だったら、受け入れられたでしょうが・・・。

一方では、1963年当時の保守的な社会、家族、生活など考えさせられるテーマも多いです。




イニスを演じたヒース・レジャーは、後の「ダーク・ナイト」とはまったく異なる無口で、頑固でナイーブな性格のカーボーイ役。イニスの奥さん役のミシェル・ウィリアムズは、はじめてみましたが、イニスとジャック(ジェイク・ギレンホール)の関係を知ってしまい、ショックで、痛々しい妻を堪える演技で好演。今一番見たい映画の「彼が2度愛したS」にも出演。

ジャックの妻を演じるアン・ハサウェイは、派手好きなお嬢さん育ちだが、出番が少なかったような気がしました。その両親は、特に父親は自分の娘を溺愛し、娘の夫(ジャック)を、まるで孫を授かればいい、というだけの扱い。

ジャックは、”ロディオ男”などと侮蔑的な扱いに、ついにキレて「ここはオレのうちだ。あんたら(両親)は、お客の立場だ!命令するな!」と怒鳴るところは、見ていてすっきりします。

妻も「よく言ってくれた」といった一瞬の表情を示します。カーボーイくんだりがと見下していた差別など、金持ちの保守的な人間が持っていた感情を、払拭するものでした。

職業、人種などによる偏見、差別はまだまだ根強いものだったのでしょう。

監督は、ワイヤー・アクションの「グリーン・デスティニー」で有名になったアン・リー

アカデミー賞で、8部門にノミネートされながら、結果的には監督賞、脚色賞、主題歌賞の3部門にとどまっていました。

監督はアカデミー賞自体が保守的な為に作品賞の受賞を逃したものと考え、アカデミー賞批判のコメントを出しているようです。

ところで、ゲイを描いた映画というと、「真夜中のパーティ」(1970)があったのを思い出しました。

学生のときに試写会で見ましたが、ホモ・セクシュアルの世界を通して、男の孤独、疎外感、自己嫌悪の情などを描いていました。映画に登場する9人の全員がホモという異色作品で、衝撃です。

新人監督のウィリアム・フリードキンの作品でした(傑作「フレンチコネクション」ほか)。

それでも、「苦手」な映画の分類です。

「ホラー」同様に、”積極的には”見ないカテゴリーにしまっておきます(爆)。



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