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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「迷走地図」(1983)</span>

 
 「迷走地図」(1983)、原作松本清張
 監督は、社会派の巨匠、野村芳太郎

 政治のどろどろ。混迷する日本の政治。
 日本はどこへ向うのか・・・。
 昔もいまも、あまり進歩したとは思えない ”迷走ぶり”。

 映画は、豪華俳優陣でみごたえはあった。
 ”勝新”としては、珍しい現代劇だった。

 勝新といえば、ハワイ旅行で、マリファナをパンツに隠し持って、
 「知らなかった。いつの間に」(笑)「今度からパンツははかないことにする」と
 発言するなどプライベートでも ”迷走”して、破天荒な性格であったようだ。

 なぜか、勝新が亡くなったあとの中村玉緒さんは、テレビで大活躍で、
 いっそう元気になったようで、旦那の生前の苦労が忍ばれるのです(爆)。

 


 
 監督:野村芳太郎
 出演:(役名)
 勝新太郎 (寺西正毅)
 岩下志麻 (寺西文子)
 松坂慶子織部里子)
 早乙女愛 (波子)
 津川雅彦 (川村正明)
 加藤武 (鍋屋健三)
 渡瀬恒彦 (外浦卓郎)
 いしだあゆみ (外浦節子)
 寺尾聰 (土井伸行)
 片桐夕子 (佐伯昌子)
 内田朝雄 (和久宏)
 宇野重吉 (望月稲右衛門)
 芦田伸介 (桂重信)
 伊丹十三 (板倉退介)
 大滝秀治 (三原伝六)
 朝丘雪路 (星さゆり)
 中島ゆたか (川村良江)
 平田満 (大串)

 政権を握る改憲党内第二派閥の領袖である寺西正毅(勝新太郎)は、現首相の桂重信から
 政権の禅譲を受け、この秋に首相の座に就くであろうことは衆目の一致するところだった。

 寺西を裏で支えているのは、夫人である文子(岩下志麻)と秘書の外浦卓郎(渡瀬恒彦)。

 外浦は財界の世話役である和久宏(内田朝雄)に、寺西派とのパイプ役として送りこまれ、
 4年前から寺西の私設秘書となっていた。寺西邸から政治献金のバックペイの金を、
 和久のもとへ届ける使者として立てられた銀座のクラブ「オリベ」のママ・
 織部里子(松坂慶子)が、その金を奪われるという事故を起こした時、警察に手を回して
 闇から闇に葬ったのも外浦の力であった・・・。

 政権争いにあけくれる派閥の姿や、さまざまな策謀。

 

   そんな中、状況が一変したのは、文子と秘書との
   愛人関係。貸金庫に、文子と外浦の 2年間に及ぶ
   不倫の恋の記録、文子自筆のラブレターの束で
   あったのだ。
   板倉派は、桂派に寝返えり、「あと一期待たないか」 
   ともちかけられた寺西は、スキャンダルになりかね
   ないラブレターの束を見せられたのだった。

 
 帰宅した寺西は文子を責めるが、後日、桂を支持することを発表した。
 そして、第二次桂内閣誕生。

 寺西邸では、少数の記者を相手に怪気炎を上げている寺西の姿があったが・・・。

 それにしても、オールスターキャストで、清張作品を映画化。
 20数年前で、すでに故人となっている俳優も多い(勝新太郎宇野重吉、内田朝雄など)。
 野村芳太郎監督も、もうこの世にいない。
 社会派の巨匠だった。松本清張作品では、「砂の器」など多くの傑作を残した。
 こうした重厚な映画、演技達者が多く出演する映画を見るのは、楽しい。

 しかし、日本映画には、社会派の大作が少なくなったのはさびしい。