↑イタリアの代表的女優が出演
イタリアの代表的製作者、カルロ・ポンティが1962年に製作した
オムニバス映画。ポンティは、ソフィア・ローレンの旦那さん。
タイトルにの“ボッカチオ”は、14世紀イタリアで活躍した有名な作家の名前。
この映画は、彼の代表作「ボッカチオ」のように、複数の語り手が物語を持ちよる
オムニバス作品となっている。
参加した監督は、ヴィットリオ・デ・シーカ、フェデリコ・フェリーニ、
マリオ・モニチェッリ、ルキーノ・ヴィスコンティの4人。
ひとつひとつの映画は1時間弱の短編・中編作品だが、4つ合せると上映時間
3時間25分の大作となる。
1972年に観た時は、第1話のマリオ・モニチェッリと3話のビスコンティのパートは、
カットされていた。映画は、リバイバルの時期によって、組み合わせなど多少異なっていたようだ。
197X年4月22日メモから。
第2話:フェリーニ監督。主演はアニタ・エクバーグ。「甘い生活」のコンビ。
アニタ・エクバーグの牛乳ポスターが広場にどっしり。出てくるなり、「卑猥だ」と
罵られるエクバーグ。エクバーグの貫禄が圧倒する、まさに独り舞台。風刺が
おもしろい。退廃的ムード一杯の演技もさすが。
〔誘惑〕禁欲主義者で通っているアントニオ博士(ペッピノ・デ・フィリッポ)の
アパートが面している広場に、ある日、巨大な看板が立てられた。
身の丈18メートルもあるブロンド美人(アニタ・エクバーグ)がソファーに
寝そべっている絵が描かれていて、それが艶然と博士の窓に微笑みかけている・・・。
第4話:ビットリア・デシーカ監督=ソフィア・ローレンの黄金コンビ。
ローマの庶民の底抜けの明るさと人間像。風刺も効いている。イタリア
女は、ローレンの十八番。バイタリティには、驚嘆する。
〔くじ引き〕北イタリアを渡り歩く移動見世物の一団に属する射的小屋で
働くゾーエ(ソフィア・ローレン)は、店の呼び物である土曜の夜の秘密の
クジ引きの景品娘として客を集めていた。店のおかみさんが妊娠、
そのための費用稼ぎの窮余の一策だったが大評判となった。
しかし、ある日、ゾーエは村の若者と恋におち、初めて景品になったことを
残念に思うのだった・・・。
イタリアのおおらかな"艶笑”コメディといったらいいのか、
風刺も効いて、面白い作品となっていた。
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