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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1960年代(18)「フランス式十戒」</span>



 「フランス式十戒」(1962、フランス)

 フランスの当時としては、有名な俳優総出演のオールスターキャストによるオムニバス映画。
 全体が、キリストの十戒への強烈な風刺となっている。監督は、フランスの最も偉大な
 監督の一人、ジュリアン・デヴィヴィエ。
 
 出演者は、フェルナンデルアラン・ドロン、ジャン・クロード・ブリアリ、フランソワーズ・
 アルヌール、ルイド・フェネス、ミッシェル・シモン・・・と豪華!

 内容は八つのエピソードに分かれ、それぞれを蛇の姿をした“悪魔"の狂言まわしがつなぐという
 趣向。ルネ・バルジャベル、アンク・ジャンソンミシェル・オーディアールパスカル・ジャルダン
 など一流脚本家たちの協力のもとに、デュヴィヴィエ自身、脚本を執筆している。

 神が現れたり、蛇に扮装した悪魔が現れたり・・・などのエピソードにも一工夫があった。
 「なんじ、盗むことなかれ」では、”悪銭、身につかず”を示した。
 「なんじ、父母を敬うべし」では、・・・ちょっとどうも、というエピソード。
 アラン・ドロンが絡むエピソード。青年ピエール(アラン・ドロン)の憂うつは、父母の仲が悪いこと。
 くさった彼は、不満を父親(ジョルジュ・ウィルソン)にぶちまけた。その時、父親がもらした一言は、
 「あれは本当の母親ではない」。大きなショックを受けた。本当の母親は名女優クラリス・アルダン
  (ダニエル・ダリュー)だと言うのだ。

 パリに飛び母と面会したピエールは「パパに遠慮は御無用よ。マルセルは本当の父親じゃあないん
 だから」という言葉。16歳の頃に子供を生んだ憶えはあっても父親が誰か思い出せないというのだ。
 二度ショックをうけた青年。わが子でない子の失跡を心配している家庭へ帰ってゆくより仕方が
 なかった・・・。今から考えるとおかしなストーリーでした。

 「なんじ、人の持物を欲するなかれ」では、フィリップ(メル・フェラー)は恋人ミシュリーヌ
 (M・プレール)に高価な宝石を買い与えた。勿論別れ話の手切れ金のつもりだ。宝石は女には不思議
 な魔力を示すもの
。フィリップが、次ににらんだのは、ミシュリーヌの友人のフランソワズ(フラン
 ソワーズ・アルヌール)。彼女もゴージャスな宝石のとりこになって即座に彼の恋人になった。
 そのため夫にそれを認めさせるために大芝居をうたなければならない。すなわち安物のネックレスを
 二ダース買い、本物をその中にまぎれこませてバッグに入れ、駅の一時預りにあずける預り札を
 拾ったワ……よし俺がとってくる……とりにいった夫が中をあけてナーンダ安物だ……。これで成功
 するはずだった、が彼女の留守にミシュリーヌが来て、これを見たのが運のつき。帰って来た
 フランソワズがみたのは、友人の胸にさんぜんと輝くダイヤだった・・・。

 面白さの詰まったエンタテイメント映画で、ピリッとしたところが印象に残る。