シルベスター・スタローンという俳優は、正直なところあまり好きになれない俳優の一人ですが、
この「ロッキー」だけは別でした。ぼろぼろまで、闘いきる男のすごさが、感動させました。
シルベスター・スタローンは、この映画でスターとなりました。
元来、ボクシングにあまり興味はありませんが、ボクシング映画では、この「ロッキー」と
「ボクサー」(ジェームス・アール・ジョーンズ)には、興奮しました。
「ロッキー」のあのテーマ曲は、あらゆる場面で使われるほどスタンダードになり、
音楽を聴くと、あのスタローンのリングへの登場シーンが蘇ります。ボクシングの宿命ですが、
顔中、傷だらけになった表情は眼に焼きつきます。
日本での公開は1977年4月。
映画の主人公であるロッキーは、生きがいを持てずに、さまよい続けていましたが、ボクサーとなり、
一夜にして栄光をつかむことになります。ちょうどシルヴェスター・スタローンがスターになった
という事実にかぶさります。奥さん役のタリア・シャイア(「ゴッドファーザー」でも長男の奥さん
役を演じていた)が、ひたむきで、印象に残りました。
作品は、大ヒット。テーマとして「愛」「友情」「努力」を扱い、社会的弱者の立場から描いた
この作品は、世界中の若者に大きな影響を与えたといえるかもしれません。ボクシング映画という
よりも、ヒューマン・ドラマと位置付けられる作品となっていました。
これも、シリーズ化されましたが、第1作目が強烈で、二作目以降は、見ていません(笑)。