1970年代⑩「栄光のル・マン」
カーレース映画の歴史的傑作。ドキュメンタリー色が強い。
S・マックィーンのこの映画にかける意気込みは、相当なものであったと聞く。
ドラマもあるが、主役は、車と静けさの中の車の音そのもの。
スティーブ・マックイーンは、ル・マン24時間レースへの出場が夢だった。
しかし、保険会社が出場は許さず夢に終わった。
その代わりにマックイーンが設立したソーラー・プロで制作されたのが「栄光のル・マン」だ。
映画は1971年の公開当時話題になり、レース映画の最高峰と言われた。 劇場で見た。
マシンのうなる音と、緊迫感。
パリの南西約 200キロの小都市ル・マンで開催される世界最大のカー・レースとして有名な“ル・マン24時間レース"を背景に“栄光"にすべてを注ぎ、スピードの極限に挑む男たちの壮烈なドラマを描いた。
スティーブ・マックイーンの代表作の1本。この映画のために本物のレーシング・マシン24台が使われた。スタートの際の緊張感にドキドキした記憶がよみがえる。
映画というよりも、実写といった印象が強い。せりふが少なく、全編を支配しているのは大変抑えた表現で過酷なカーレースを見つめるカメラ。そのレースに挑む男達の情熱とレースのために洗練され上げたレーシング・マシンの数々。
(内容)
毎年パリの小都市ル・マンで開催される世界最大のカー・レース“ル・マン24時間レース”が今年もやってきた。レーサーのマイク・デラニー(スティーブ・マックイーン)は、昨年のレースで事故死したベルジェッティの妻リサにレース場で出会う。その事故でデラニーも負傷していた。運命の旗は振られ、51台の車は一斉にスタートした。デラニーの乗るポルシェと彼の最大のライバルのエーリッヒ・ストーラーのフェラーリとの壮絶なデッドヒートが繰り広げられるのだった。
本作には第38回ル・マンの優勝者リチャード・アットウッド等、有名ドライバー10数名が特別出演していることでも話題となった。
栄光のル・マン
(原題=Le Mans)
1971年米国作品
監督:リー・H・カツィン
製作:ロバート・E・レリヤ/ジャック・N・レディシュ
脚本:ハリー・クレイナー
撮影:ロバート・ハウザー/ルネ・ギッサール
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:スティーブ・マックィーン/エルガ・アンデショーン/
ジークフリート・ラウヒ/ロナルド・ライヒフント/リュック・メランダ
予告編:http://www.youtube.com/watch?v=Y_1q9DidmQ4
ハイライトシーン(スタート)はこちら:http://www.youtube.com/watch?v=7zhDKFhfEgg